高松青果株式会社

2014 9

梨 (豊水)

今回は9月に出荷のピークを向かえる「梨」を紹介します。
高松市場には8月の初めから冬場にかけて多くの梨が入荷します。8月前半には徳島産のハウス栽培ものの「幸水」を中心に、8月後半から9月には、同じく徳島産の「豊水」、鳥取県産の「豊水」や「二十世紀」、香川産の「豊水」や「二十世紀」などが中心となり、それらに続き長野県産などへと切り替わり、その後は晩生品種の「王秋(おうしゅう)」、「新興(しんこう)」などへと多くの品種が産地を連携しながら入荷していきます。今の時期、量的に多いのはやはり鳥取県産になります。
地元香川県では西讃地区で高品質の梨が多く栽培されています。栽培の歴史は古く100年以上前から栽培が行われてきました。瀬戸内の温暖で雨の少ない気候と海に面した地形は梨をはじめ果物の栽培に適しています。中でも豊南地区で栽培され、糖度等の基準をクリアした「幸水」、「豊水」は、香川県のブランド果実「さぬき讃フルーツ」(香川県が高品質を認定した果物)として店頭に並びます。残念ながら早生品種の幸水は出荷が終わりましたが、豊水は9月が出荷時期となっています。幸水、豊水ともに「赤梨」と呼ばれる果皮の色が茶色がかった品種で、豊水は少し柔らかい食感と、豊富な果汁、高い糖度が特徴です
梨は水分が多く含まれており、また、カリウムも多く含まれているので利尿作用に優れ、むくみや高血圧の予防に効果があります。他にも解熱、咳止めや、炎症を抑える効果もあります。疲労回復効果もあり、夏の疲れが残るこの時期には最適の果物ではないでしょうか。
選び方のポイントは形がよく、果皮に色ムラがなく張りがあり、ヘタがしっかりとしていて、同じ大きさなら重みのあるものを選んでください。収穫後はできるだけ早く食べたほうがよいのですが、保存する場合は、乾燥に注意しポリ袋などに入れ冷蔵庫の野菜室で保存してください。ヘタを下向きにして保存した方がより長く保存できるそうです。また、風味が落ちますので、冷やしすぎには注意してください。
今年の香川産豊水は、台風や雨など天候の影響が少しはあったものの順調な出荷となっています。さぬき讃フルーツとして店頭に出回っている香川県産「豊水」を今の旬の時期にぜひ召し上がってください。

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