2013年 6月
エダマメ
6月に入り、汗ばむ陽気の日が増えてきました。今月は夏のビールのおつまみには欠かせない、これから旬を迎える「エダマメ」を紹介します。
皆さんは、エダマメは大豆が熟す前に若取りしたものということをご存じでしょうか。大豆として収穫する場合は10月頃になります。葉が枯れて、実が入っているさやの部分も枯れた状態となり、カラカラと音がするほど固くなり収穫したものが皆さんよくご存じの大豆です。その生育途中の緑色の未成熟の豆を収穫したものがエダマメです。ただ、現在では大豆として収穫するものとは違ったエダマメ専用の品種を栽培しています。香川県産については、トンネル栽培ものが6月中旬ごろから、7月に入ると露地ものが多く出回るようになり9月頃まで出荷が続きます。
このエダマメの名前の由来は、昔は枝についたまま売られていたのでこう言われるようになったとのことです。穀物としての大豆は弥生時代に中国から伝わったそうです。若取りしてエダマメとして食べるようになったのは平安時代頃からだそうで、江戸時代には庶民の間でも広く食べられていたとのことです。欧米ではエダマメとして食べる習慣はなく、日本に来られた外国人の方が自国へ戻ってこのような食べ方を紹介し、おいしく健康に良いとのことで徐々に広まっているそうです。
「畑の肉」と呼ばれる大豆同様、エダマメにも良質のタンパク質が多く含まれます。タンパク質以外にも、β-カロテン、ビタミンB1、B2、Cなどのビタミン類、カルシウム、カリウムなどのミネラル、食物繊維などの栄養素が多く含まれており、体を形成するのに欠かせない栄養素や、整腸作用、生活習慣病予防などにも効果のある栄養素が多く含まれている健康食材です。また、アルコールの分解を促進する成分も含まれており、お酒のおつまみとしても最適です。
おいしい茹で方を紹介しますと、まずは、ハサミでさやの両端をカットします。次に、多めの塩でよく揉み、うぶ毛を落とします。続いて、大きめの鍋に塩を入れ、塩揉みしたエダマメを洗わずに入れ、蓋をして4分を目安に茹でてください。茹ですぎは禁物です。最後に、ザルに取り、うちわなどであおぎ粗熱を取ってください。冷水にさらして冷やすのはお勧めできません。
今では冷凍物や、輸入ものなどがあるので、1年中エダマメを食べることができますが、これから出回る香川県産の旬のエダマメをぜひ召し上がってください。