高松青果株式会社

2017 2

ネーブルオレンジ

 柑橘類で当社への1年間の入荷量が一番多いのは温州みかんです。では、2番目はなんでしょうか?
 正解はオレンジです。

 今月はオレンジの中から、香川県産の「ネーブルオレンジ」を紹介します。

【1年を通して食べられますが・・・】
 オレンジにはいくつか種類がありますが、日本国内で流通しているそのほとんどが、「ネーブルオレンジ」と、「バレンシアオレンジ」になります。冬春はアメリカ産、夏秋はオーストラリア産の輸入品を中心に1年を通して入荷があり1年中食べられますが、香川県産のオレンジはネーブルがほとんどで、出回るのも今の時期だけです。

【香川は全国6位の出荷量】
 当社の入荷量の85%が輸入物ですが、残りの15%が香川県産のネーブルオレンジです。香川県は全国でもネーブルの生産が盛んで、出荷量は全国6位(※注)です。毎年12月から1月に収穫し、2月が入荷のピークになります。三豊市のネーブル生産者の園地を訪問させて頂きましたが、おいしくて高品質のネーブルをつくるために、水はけのよい急斜面に園地を作ったり、鳥よけの糸を張ったりするなど手間をかけて生産されています。その努力の甲斐あって香川県産のネーブルの味は格別です。

【お弁当・給食の定番品】
 店頭販売はもちろんのこと、お弁当や給食にもよく使われています。その理由はたくさんありますが、傷みにくく買受さんが数量を確保しやすいこと、入荷量の上下が緩やかで相場が予想しやすいこと、カットによって1人分の大きさが揃えやすいこと、好き嫌いが少なく万人ウケすることなどが挙げられるのではないでしょうか。
 1996年に病原性大腸菌O-157が大々的にマスコミに取り上げられました。高松市内の学校給食では、その風評被害で一時期はカットフルーツの給食が激減しました。みかんやポンカンなどの1人1玉ものに集中し、ネーブルやリンゴなど包丁をいれる果物が避けられたそうです。しかし、ネーブルの人気は高く、要望も多かったため、10年前から再び使われるようになりました。以来、高松市内の学校給食では毎月2月に香川県産ネーブルが使用されています。

香川県産は3月ごろまで楽しむことができます。どうぞご賞味ください。

果実部 福本篤史

※注 農林水産省 平成25年度 特産果樹生産動態等調査より

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