2018年 10月
セレベス
【セレベスは里芋の品種のひとつ】
里芋の種類は200種以上ありますが、セレベスはその中でも赤芽と言われる品種のひとつです。写真のとおりセレベスは芽の部分をはじめ全体が赤みがかっています。
全国的に見ると、里芋の中のセレベスの取扱量は決して多くはありません。東京や大阪の市場では、セレベスの取扱量は全体の1割にも満たないのですが、当社は他の地域とは大きく異なります。29年度の香川県産の入荷数量を見ると、白芽の里芋200kgに対して、セレベスは32tと圧倒的にセレベスの方が多くなっています。
【香川県ではやはりセレベス】
ぬめりが少なく、ホクホクとした食感が特徴ですが、香川県でそこまでセレベスが食べられているのは、郷土料理で昔から親しまれていることに理由があるのではないでしょうか。例えば「いもたこ」や「しっぽくうどん」などです。どちらも、白芽の里芋でも十分においしいとは思いますが、やはり香川県ではそのホクホク感からセレベスの方が好んで使用されていると思います。
【生産者のおすすめは煮物の他にも?】
「やっぱり煮物が一番おいしいけど、コロッケにして食べるのもいい」とのことです。農家の方は一日に煮物を多めに作ります。温かくてもおいしく、冷めてからもより一層味が染み込んでおいしいのですが、連日となるとさすがに飽きてしまいます。そこで、煮たセレベスをジャガイモのコロッケ同様につぶして、炒めたひき肉などを加えてコロッケにすると、味・食感も変わり、おいしくいただけるとのことでした。セレベスはこれから出荷量が増え、店頭で見かけることも増えると思います。ぜひお試しください。
野菜1部 田中 大資