高松青果株式会社

2022 2

わけぎ、葉ごぼう


今月は2種類の春野菜、最もおいしい時期を迎えた「わけぎ」、2月下旬ごろから出回り始める「葉ごぼう」をご紹介します。

<わけぎ>
わけぎは11月から3月下旬まで出回りますが、2月から3月初旬が最もおいしい時期となっています。香川県では昔から岡本町での生産が盛んで、多くの農家が栽培していましたが、現在では市場へ出荷しているのは7軒程度となり、生産量も大きく減少しています。
香川県産のわけぎは、甘みのある白い部分が、太くて長いことが特長です。栽培工程には、わけぎの白い部分が伸びるのに合わせて土をかぶせていく「土寄せ」という重要な作業があり、これを行わないと、他県産のように白い部分が短いわけぎに成長します。また、温度管理や収穫後の細かい洗浄・出荷作業など、こうした手間をかけて美味しいわけぎが栽培されています。今シーズンの出荷量は、干ばつの影響により少ない見込みですので、店頭で見かけたら是非手にとっていただきたいです。

<葉ごぼう>
香川ではおなじみの葉ごぼう。一般的に、ごぼうといえば根の部分を食べるイメージがあると思いますが、葉ごぼうはというと、根の部分が短く、主に茎の部分を食べるごぼうの一種です。生産量は少なくなっていますが、高松市では牟礼町、郷東町、春日町などで栽培されています。全国的にはあまり知られていない野菜のため、他県の方が短い根の部分だけを調理し、茎の部分は食べないで捨ててしまったなんて話を聞くこともあります。
9月、10月に種をまき、12月頃には出荷できる大きさになり、店頭でも見かけることがあります。これから春に向け出荷されるものの多くは、土から出ている茎の部分を全部刈り込み、もう一度育てたものです。そうすることで、茎の部分が柔らかい食感のものに育つのです。一般的には煮物にして食べますが、それをさらに天ぷらにするのが生産者さんのおすすめです。
現状の生育状況は例年並みとなっており、2月下旬から4月上旬ごろまで出荷される予定です。今の時期しか食べられない、一足早い春の味をお楽しみください。

営業部 坂下

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