高松青果株式会社

2013 8

オクラ

今月は、今が旬の夏野菜「オクラ」を紹介します。

オクラは歴史の古い野菜で、紀元前2世紀にはすでにアフリカで栽培されていたとのことです。日本に入ってきたのは江戸時代の末期頃のことで、当時は主に観賞用として栽培されており、食用として本格的に普及し始めたのはかなり後の1960年代頃からです。アフリカ原産ということもあり、比較的暖かい九州や四国地区で多く栽培されており、香川県内でも栽培が盛んです。今ではハウス栽培が普及したため、ほぼ1年中出回るようになりましたが、本来の旬の時期は7月から9月頃の今頃で、香川県産オクラも露地栽培が中心となっており、今の旬の時期にもっとも多く出荷されます。

オクラ特有のネバネバは、食物繊維のペクチンと糖タンパク質のムチンという物質を含んでいるためです。ペクチンには、血糖値の上昇を抑える作用や、腸の働きをよくして便秘を解消する効果があります。ムチンには、脂肪分や悪玉コレステロールの吸収を抑え、免疫力をアップさせる効果や、胃壁を保護し、タンパク質の消化吸収を助ける効果もあります。オクラはその他の栄養価も高い野菜で、βカロテン、ビタミンB群、ビタミンC、カルシウム、鉄分なども多く含まれており、胃腸の働きが弱くなる夏には特にお勧めの健康野菜です。

選び方のポイントは、色が濃く鮮やかで、産毛がびっしり生えているものが良く、また、切り口が新鮮で、へたのきれいなものを選んでください。鮮度が落ちると固くなり風味も落ちるので、できるだけその日のうちに使い切るようにしてください。保存する場合は、ポリ袋などに入れ冷蔵庫の野菜室で保存してください。低温を嫌うので、冷やしすぎには注意してください。

今年の香川産オクラは、平年並の作柄で順調に生育しています。夏の太陽をいっぱい浴びた旬のオクラを皆さんも是非召し上がってください。

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