高松青果株式会社

2016 4

香りごぼう(新ごぼう)

 今月は先ごろから出荷が始まっている「香りごぼう(新ごぼう)」を紹介します。
 皆さんはごぼうといえば、長さが1m近くになる、長くて色の黒いものをイメージすることでしょうが、今回紹介する香りごぼうは、根の部分の長さが30cmほどの短いものです。市場に出荷する時は、写真のように葉先を切り落とし軸の部分を20~30cmほど付けて、選別して太さなどをそろえてから束にして出荷します。
 高松市場に入荷する一般的な長さのごぼうは、主に北関東や東北、北海道産などから出荷されています。それらは春に種をまき、秋から冬にかけて収穫し出荷されるものが多いのですが、4月から出荷される香川産の香りごぼうは、秋(10月頃)に種をまきトンネル栽培(野菜など早く成長させるため、畝ごとにビニールなどでトンネル状に覆い寒さ霜などを防ぐ栽培方法)で栽培されたものです。高松市前田地区が主な産地となっており、現在6軒の農家が手間暇をかけて栽培しています。このトンネル栽培に続き、露地物、続いて春蒔き(1月から2月頃種をまいたもの)と新ごぼうの出荷が続きます。
 前田地区の生産者に話を聞くと、収穫する際は、抜きやすくするために前日の夕方に畝に水をかけ土を軟らかくし、早朝から抜く作業に入るそうです。その時水路に水をためておき、抜いたものから水に漬けておくそうです。そうすることで水分が飛ばないよう、また、色が黒くなるのも防げるとのことです。それから家に持ち帰り、すぐに箱詰め作業に入ります。その水をかける作業や、水の管理が大変だとおっしゃっていました。
 この香りごぼうの特徴は、何といってもその柔らかさ、そしてその香りです。一般的な長いごぼうの場合、きんぴらや筑前煮などの比較的濃い味付けのものがポピュラーですが、この香りごぼうは出汁と醤油などで薄味な味付けで軽く煮ていただき、ごぼうの優しい香りとその柔らかさを味わってください。軽く湯がいてサラダ感覚でも召し上がれます。もちろん、きんぴらやてんぷらにしてもおいしく召し上がれます。
 今年も例年どおり4月に入り出荷が始まりましたが、作柄は少し悪いようで、入荷量は例年と比べやや少なくなる見込みです。4月は香りごぼうだけでなく、香川県特産の「葉ごぼう」も出回っていますが、こちらと違いこの香りごぼうの軸の部分は食べられませんので、お間違いのないように。

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