2013年 6月
ゴーヤ(にがうり)
今月は、これから旬を向かえる夏野菜のひとつ「ゴーヤ」を紹介します。正式名称は、「ツルレイシ」といい、その実が苦いため「にがうり」と呼ばれてきました。沖縄地域では、ゴーヤ、ゴーヤー、ゴーラなどと呼ばれ、今では全国的にも「ゴーヤ」が一般的になってきました。
ゴーヤの原産地は熱帯アジアです。日本では沖縄などの南西諸島や南九州が主な産地でしたが、最近の健康野菜ブームや沖縄人気により、全国各地で栽培されるようになりました。最近では香川県内でも栽培されるようになり、上記の仲多度地区では栽培規模も広がり、高松市場へ出荷されています。
ゴーヤの最大の特徴はなんと言ってもその「苦味」ですが、その苦味は「モモルデシン」という成分によるもので、ゴーヤ以外の野菜には含まれていないそうです。そのモモルデシンは食欲増進、整腸作用に優れており、血糖値を下げる効果もあるそうです。その他、ビタミンC、β-カロテン、ビタミンB1や、カリウム、リンなどのミネラルも多く含まれており、夏野菜の中でも特に栄養価の高い野菜のひとつです。
ゴーヤを選ぶ時には、いぼいぼが大きく、ハリとツヤがあり、緑色が濃く、ずしりと重いものを選んでください。調理の際には、苦味を和らげるためにしっかりとわたを取り、塩もみや、水にさらしたり、下茹でなどの処理をしてください。また油を使うことでも苦味を和らげることができますので、ゴーヤーチャンプルーなどの炒め物は最適な調理方法です。保存するときは、中の種やわたを取り除き、水洗いせずに新聞紙などにくるみビニール袋などに入れ、必ず冷蔵保存してください。
今年の香川県産のゴーヤは春先の低温などの天候の影響で、例年よりも少し遅れ気味の生育となっています。今後は順調な入荷となる見込みで、10月頃まで出回ります。栄養価の高いゴーヤ、特に香川産のものを召し上がっていただき、これからのじめじめとした梅雨や夏の暑い時期を乗切ってください。