みなさんは、坂出三金時をご存知でしょうか。これは香川県坂出市の特産農産物、金時みかん、金時人参、金時甘藷の三つを指してこう呼びます。
　金時みかんは、香川県オリジナル品種の「小原紅早生」という、果皮も実も紅色の濃い坂出で生まれた大変おいしいみかんです。旬は冬ですが、今の時期は、ハウス栽培物が出まわっています。金時人参も旬は冬で、香川県は全国一の生産量を誇っています。そして、今回紹介する「坂出金時甘藷」も前のみかんや人参同様、鮮やかな紅色をしているのが特徴です。
　今では１年中出回っているサツマイモですが、一般的には秋に収穫し、貯蔵したものが春まで流通します。坂出の圃場では、ビニールをかけて作るトンネル栽培で７月に「早堀」として収穫するものと、露地で９月ごろ収穫するものとがあります。早堀の出荷は今がピークで、貯蔵物がなくなる夏の時期に、香川県内はもちろん関東方面や京阪神方面にも多く出荷されます。
　坂出金時甘藷の特徴は、その色とともに甘みの強さとホクホクとした食感があげられます。坂出地区にはもともと塩田であった砂地の圃場が多く、そのためミネラルなど栄養分が豊富で水はけもよく野菜栽培に適しています。サツマイモをはじめいろいろな高品質な野菜を周年栽培しており、サツマイモの収穫後には、先に紹介した金時人参の作付も行われます。
　同地区生産者の香川さんにお話では、今年のサツマイモは細目のものが多いものの、晴天が多かったため味が濃く大変おいしくなっているとのことでした。お勧めの食べ方をお聞きすると、特に手の込んだ料理はしていないとのことで、適当な大きさに切り、皮のまま電子レンジで加熱して食べることが多いとのことでした。
　今年の坂出金時甘藷は、出来が良く例年以上においしくなっていますので、ぜひお召し上がりください。