ピオーネは鮮やかな濃い紫色で、ほのかな酸味と甘みのバランスがとてもよいぶどうです。香川県全域で生産されています。

【県内で人気絶大の王道品種】
　全国のぶどう栽培面積は、1位の巨峰、2位のデラウェアに次いでピオーネは第3位となっています。しかし、香川県下でピオーネは大変人気の品種で、高松市場に入荷するぶどう品種の中で一番多く、全体の約３分の１の数量がピオーネです。香川県では、大粒で大房のものが多く栽培、出荷されており、全国でも評価の高い産地になっています。
　ピオーネが香川県に広まった当時の話を生産者に伺いました。最初は「パイオニア」という名前で、栽培しやすく大粒で味がよいことが魅力で、香川県下の生産者に広まりました。当時は今よりも色が薄くて赤みがかかり、房の形もしまりがなくバラバラでした。しかし、栽培技術の向上や、苗木の優良株の選抜などで年々品質が向上していきました。

【ピオーネの種無し栽培】
　インターネット上では「ピオーネの種無しがニューピオーネ」という記事をみかけます。しかし、現在、市場に出回るほぼすべてのピオーネが種無し栽培を行っており、今ではニューピオーネという言い方はなくなり、すべてピオーネと呼ぶようになりました。

　香川県産のピオーネは6月中旬から9月中旬まで楽しめます。味もよく、大粒で種もなく食べやすい、高品質の香川県産ピオーネをぜひお召し上がりください。

果実部　福本篤史　大西佑哉