高松青果株式会社

2015 7

三豊ナス

 今回は代表的な夏野菜「ナス」の中から、主に香川県西部の三豊、観音寺地区で栽培されている「三豊ナス」を紹介します。
 現在最も多く流通しているのが「千両ナス」に代表される中長ナスですが、三豊ナスは写真のとおり、大型で丸型の品種で、京都の賀茂ナスと似ており、他の品種より水分が多く軟らかいのが特徴です。そのほとんどが三豊・観音寺地区だけで栽培されており、以前は高松市場への入荷はほとんどなかったのですが、最近では人気の高まりとともに入荷量も年々増えてきています。
 三豊ナスは、肉質はもちろん皮も軟らかく種も少ないので、焼きナス、漬物、味噌田楽、煮物、揚物、炒め物などどれもおいしく召し上がれます。三豊ナス研究会の方においしい食べ方を聞くと、漬物が一番とのことで、浅漬け、辛子漬けはこの地区の多くの家庭でよく作られており、昔からの定番の食べ方となっています。千両ナスよりやわらかくこちらの方が断然おいしいとのことでした。もうひとつお薦めの食べ方として「焼きナス」を紹介されました。半分に切り、白い果肉の部分を賽の目に切り目を入れ、皮を下にしてフライパンでふたをして蒸し焼きにします。火が通ったら、多めの鰹節を乗せポン酢をかけ、そのまま召し上がれます。とても簡単で、これからの暑い時期にはさっぱりとした味わいの最適な調理法ではないでしょうか。
 今年も7月から出荷が始まり10月頃まで続く予定です。今年は日照不足など天候の影響でやや遅れ気味となっており、7月中は例年より少なめの出荷量になるとのことです。中旬以降は量もまとまってきますので、ぜひお買い求めいただき、他のナスと食べ比べてみてください。

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