2014年 12月
大かぶ
かぶ(蕪)は古くから日本で栽培されている冬が旬の根菜類で、全国各地でさまざまな品種が栽培されています。香川県内でもいろいろな種類のかぶが栽培されており、高松市場でのかぶの取扱量は、約7割が小かぶ、中かぶといった品種で、残りの約3割が大かぶになります。12月が出荷のピークとなるかぶの中で、今回は「大かぶ」を紹介します。
大かぶは右の写真のとおり、玉が極めて大きな品種です。もっとも有名な大かぶは、京都で栽培されている、京野菜としても有名な「聖護院かぶ」でしょう。特に千枚漬は有名で、京漬物を代表するひとつとなっています。現在、香川県内で栽培されているものの多くは、その聖護院かぶを品種改良したもので、味はほとんど変わりなく、色が白く、生育が早いなど栽培がしやすくなった品種です。
大かぶは、千枚漬などの漬物でも美味しく召し上がれますが、水分が多く甘味もあるので、サラダにも向いています。また、高松市内の学校給食では、ポトフや冬野菜カレーといった洋風のメニューにもよく使われ、好評とのことです。高松市郷東町の生産者、須田さんからお聞きしたお勧めの食べ方は「ステーキ」です。2㎝ほどの厚さに切った大かぶを電子レンジで加熱し、オリーブオイルを引いたフライパンで焦げ目がつくまで両面を焼き、ソースにしっかりからめて出来上がりです。ソースは、みりん、醤油、マヨネーズをまぜたものがお勧めとのことです。
今年の県内産かぶの出来は豊作で、十分な量の出荷となりそうです。古くから栽培されている伝統的な野菜ともいえる大かぶですが、残念ながら取扱量は少しずつ減ってきています。今回紹介した食べ方などを参考にしていただき、大かぶのおいしさを再発見していただければと思っています。