2013年 9月
梨 (豊水、二十世紀など)
日中はまだまだ暑い日が続いていますが、今回は9月に出荷のピークを向かえる「梨」を紹介します。
高松市場には8月の初めから冬場にかけて多くの梨が入荷します。8月前半には徳島産のハウス栽培ものの「幸水」を中心に、8月後半から9月には、同じく徳島産の「豊水」、鳥取県産の「豊水」や「二十世紀」、香川産の「豊水」や「二十世紀」など、各地から入荷します。それらに続き長野県産などへと切り替わり、その後は晩生品種の「新高」、「あたご梨」などへと多くの品種が産地を連携しながら入荷していきます。
今の時期、量的に多いのはやはり鳥取県産になります。もっとも有名な青梨(果皮の色が黄緑色の品種をこう呼びます)「二十世紀」や赤梨(果皮の色が茶色がかった品種)の代表各「豊水」はまさに今からが出荷のピークとなります。またそれ以外にも新しい品種が次々と出てきています。二十世紀を品種改良した赤梨「新甘泉」、同じく二十世紀を品種改良した青梨「なつひめ」、ともに鳥取県の早生品種で糖度が高い品種となっています。これらはまだまだ流通量が少なく値段も高めとなっていますが、店頭で見かけた際には、ぜひ一度召し上がってみてください。
地元香川県では主に西讃地区で高品質の梨が多く栽培されており、その内、豊南地区で栽培され糖度等の基準をクリアした幸水(今シーズンは収穫終了)、豊水は香川県のブランド果実「さぬき讃フルーツ」として出荷され、高品質を認定された果物として店頭に並びます。
梨は水分が多く含まれており、また、カリウムも多く含まれているので利尿作用に優れ、むくみや高血圧の予防に効果があります。他にも解熱、咳止めや、炎症を抑える効果もあります。疲労回復効果もあり、夏の疲れが残るこの時期には最適の果物ではないでしょうか。
選び方のポイントは形がよく、果皮に色ムラがなく張りがあり、ヘタがしっかりとしていて、同じ大きさなら重みのあるものを選んでください。今の時期の梨は収穫後、できるだけ早く食べるようにしましょう。保存する場合は、乾燥に注意し、ポリ袋などに入れ冷蔵庫の野菜室で保存してください。ヘタを下向きにして保存した方がより長く保存できるそうです。また、風味が落ちますので、冷やしすぎには注意してください。
今年の各地の梨は、天候にも恵まれ順調に生育しており、大玉中心の豊作となっています。秋を代表する果物のひとつ「梨」を今の旬の時期にぜひ召し上がってください。