2020年 9月
梨「新甘泉」「二十世紀」
まだまだ暑い日が続く今日この頃ですが、皆さんは9月と言えばどんな果実を思い浮かべるでしょうか?夏から秋に旬を迎える果実と言えば、「梨」があげられます。ここ高松市中央卸売市場では、徳島県、そして地元香川県の梨類が、8月上旬から出回ります。そして9月に差し掛かりますと、西日本有数の産地、鳥取県からの出荷が始まります。
【鳥取県産梨の取組】
鳥取県では、梨の出荷前に「査定会」を実施します。そこでは、県内各農協管内の生産者さんからランダムに収穫した梨(約200個)を一つ一つ検査します。糖度、大きさ、重量、そして食味。検査結果を一覧化し、過去のデータと照らし合わせて、出荷解禁日を決定します。毎年同じ時期に出回りながらも、実は出荷開始日は異なります。これも梨を食べてくれるお客様に喜んで頂けるよう、産地が生産・出荷に最善を尽くしている証です。
今回は、鳥取県を代表する梨類の中から「新甘泉(しんかんせん)梨」、「二十世紀梨」を紹介します。
【新甘泉梨】
鳥取県のオリジナル品種で、大玉、高糖度が特徴です。特に上位等級になると、糖度13度以上が条件でして、この時期出回る梨類の中で一番「甘味」を味わうことができます。出荷時期は、9月中頃までと楽しめる期間が短いので、お店で見かけたら是非ご賞味下さい。
【二十世紀梨】
黄緑色の色から青梨とも言われ、鳥取県を代表する品種です。糖度は新甘泉梨ほど高くはないのですが、程よい酸味、香りを持ち合わせ、さっぱりとした後味が特徴です。皮が薄いことから食べる際りんごの様に「丸かじり」する方もいらっしゃいます。鳥取県産は9月末まで出回り、当市場では長野産も取り扱っています。
【今年のでき具合は?】
鳥取県は、梨の肥大期に意外と雨(降水量)が少なく、思うような大きさに成長しませんでした。例年に比べて、ボリューム感に欠ける場合があると思いますが、食味は素晴らしく、また糖度センサー選別により厳選された物が出回ります。是非、ご賞味下さい。