今月は、香川産野菜の代表ともいえるレタスを紹介します。

今では１年中出回る野菜となっていますが、皆さんはレタスの旬はいつだと思いますか？冷やしてサラダなどで食べることが多いので、夏が旬と思われている方も多いのではないでしょうか。レタスは春菊、ゴボウ、フキなどと同じキク科の葉菜類です。これらは高温では育ちにくく、レタスの生育に適した温度は１５℃から２０℃前後と言われ、比較的涼しい環境での栽培が適しています。日本の一般的な平野部では、４から５月と１０月から１１月頃の春と秋が旬となります。

香川では温暖な気候を利用して冬場にも盛んに栽培されており、１０月から次年の６月上旬まで栽培、出荷されています。特に冬から春にかけては全国各地へ数多く出荷されており、高松市場にも多く入荷しています。日本一狭い香川県ですが、レタスの年間生産量は全国６位で年間約２万トンを出荷しています（平成２４年の統計より）。農薬の使用をできるだけ減らし、有機質肥料を中心に栽培されている「らりるれレタス」のブランド名は、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

秋から春にかけては多く出回っている香川産レタスですが、夏場（７月から９月）は栽培に適さず、地元高松市場でもこの時期は香川産レタスの取扱いはありません。夏場に出回っているレタスは、長野などの高冷地で栽培された物です。

レタスは成分の９５％以上が水分ですが、食物繊維やビタミンＣ、Ｅや、カリウム、カルシウム、鉄などのミネラルもバランスよく含んでいる野菜です。ビタミンＣは美肌効果や風邪予防に優れており、ビタミンＥは血液の循環をよくする作用があります。カリウムには体内の余分なナトリウム（塩分）を排出し、むくみを改善する効果があります。

レタスの選び方は緑色が鮮やかで、重量が重すぎず、ハリのあるものを選んでください。切り口が新鮮なもので、茎の切り口が１０円玉ぐらいの大きさのものを選ぶようにしましょう。サラダにするときには包丁を使わず手でちぎるようにし、冷水にさらすと食感がよくなります。ただし、水にさらしすぎないように注意しましょう。サラダだけでなく、スープに入れたり炒め物にしてもおいしく召し上がれます。保存方法は、切り口に濡れたペーパータオルなどを当ててラップなどで包み必ず冷蔵保存してください。

今シーズンのレタスは、天候などの影響にもより、例年より収穫量が少なく高値が続いてきましたが、ここへきて順調に入荷し価格も落ち着いていますので、サラダをはじめいろいろな調理法で香川県産の旬の春レタスを召し上がってください。