2025年 6月
鳥取砂丘らっきょう
鳥取砂丘らっきょうは、鳥取県の特産品の一つです。
砂丘の水はけの良い土壌と昼夜の寒暖差が、シャキシャキとした食感と独特の風味を生み出します。
肉質がしっかりしていて歯ごたえが良いのが特徴です。
鳥取砂丘らっきょうは、江戸時代に参勤交代の付け人が持ち帰ったことが栽培の始まりとされ、大正時代には本格的な生産が始まりました。
現在では、全国有数の生産地として知られ、GI(地理的表示保護制度)にも登録されています。
植え付けは7月下旬から8月末の大変暑い時期、1玉ずつ手作業で行われます。
収穫後、葉と根を切り落とすのも手作業です。
あえて伝統的な方法で栽培することで、らっきょうの高い品質が保たれているのです。
毎年10月下旬になると、鳥取砂丘周辺のらっきょう畑では紫色の花が一斉に咲き誇ります。その美しい風景は「砂丘のラベンダー」とも呼ばれ、観光スポットとしても人気があります。
食べ方は、甘酢漬けが一般的ですが、みそ漬けや赤ワイン漬けなどのアレンジが楽しめます。
また、漬けないレシピとして、そのままフライパンで焼いた「焼きらっきょう」やオリーブオイルとニンニクで煮た「らっきょうのアヒージョ」、みそ漬けしたらっきょうと豚バラ肉の炒め物など、たくさんのレシピがあります。
健康食品としても人気があり、ビタミンB1の吸収を助けるアリシンを含んでいるため、疲労回復や感染症の予防、改善に効果を発揮します。
今年度産は夏の猛暑、冬の寒波で生育が遅れていましたが、いよいよ出荷が始まりました。
鳥取砂丘らっきょうは、伝統と地域の誇りが詰まった特産品です。
旬の味覚として、独特の風味と食感を楽しんでみてください。
高松青果 営業部